それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

ラグビー早明戦2016

友人らと連れ合って大学ラグビー対抗戦の早稲田VS明治 を観戦した。

恒例だった国立競技場が建築中なので、昨年に続き秩父宮ラグビー場での開催となった。

いっときは6万のキャパの国立でも満員になった人気のカードなので、2万人がキャパの秩父宮は当然のごとく満員御礼だった。これはOBとしては嬉しい反面、一ラグビーファンとしては、もっとレベルの高いトップリーグの決勝やジャパンのテストマッチですらなかなか満員にはならないラグビー人気を考えるとちょっと複雑な気がする。

以前からそうだが早明戦は明治の方が応援が多くて熱い。早稲田OBからすると時には「うるせーなー」と思うこともよくあった。ただ会場の器が小さくなったせいか明治の応援も以前よりおとなしくなった気がして、それはそれでちょっと物足らなかった。

試合の方は白熱した好試合だった。最近ラグビーは戦術的に以前より格段に高度になっているし、選手の体格も昔とは著しく違う。今やトップレベルの高校生選手なら昔の大学のトップレベルの選手より鍛えられたたくましい筋肉をまとっているだろう。

興味深かったのはかってはFWの明治、BKの早稲田だったのに、今年のチームは真逆だったことだ。明治が華麗な展開ラグビーをし早稲田はスクラムで押した。

伝統にこだわらず勝つためのラグビーを追求しチャレンジする姿勢は正しいと思う。

スポーツの面白いところは、戦術が進歩し、フィットネスも向上しても、単純なスキルのミスや、判断ミスが起きるところだ。そこから思わぬ展開になりかえってスリルある試合になったりする。

この日も残り4分から逃げ切り作戦に入った早稲田が残り1分でイージーなミスをして、そこからまた明治がペナルティーキックで逆転できるのにをトライを取りに行き、結局早稲田が逃げ切った。(スクラムで認定トライを取られた屈辱を返したかったのか・・)

伝統の一戦が盛り上がるのはいいことだ、さらに日本ラグビー界全体が一層沸き立つことを願いながら勝って嬉しい祝勝会に出かけた。ラグビーはアフターマッチも大事なのだ!

 

 

ベルギーから来たジェントルマン

今日は朝からヤラかしてしまった!

運営している貸音楽スタジオ(主にピアノ)の予約時間を間違えてお客を30分も待たしてしまったのだ。

相手は初めて利用する客で、おまけにあまり聞いたことのない綴りの名前の外人さんだった。

原宿駅からダッシュし地下にスタジオのあるビルに飛び込み階段を降りると、防音ドアの前にあるデスクで長髪の男性がノートパソコンを広げていた。

ソーリーソーリー ! と遅れたことを詫びると、全く嫌な顔ひとつしなかった。

長身痩躯で芸術家とゆうより落ち着いた理知的な感じの男性で、聞くとベルギー人だった。

予約のメールでは漢字を使っていたし(変換はあるとしても)、日本語会話も流暢なので、日本在住か?と聞くと20回以上来ているが住んではいないとのことだった。

もちろん料金は割引したが、利用終了後退出時にあらためて詫びたら、「ピアノの音が素晴らしく、今日は大変楽しい時間を過ごせました。また日本に来た時は是非使わせてもらいたい」と言われた。

なんてジェントルマンなんだ!こんなひともいるんだなあ・・ちょっと感動。

俺もできる範囲でひとへの気遣へができればいいと思ってはいるが、まだまだだなあと思った。

後で調べるとプロの演奏家ではなく、情報工学の研究者のようだ、パリにあるナントカ研修所に所属する。(ピアノが趣味の先端時術研究者か、かっこいいな!)

ベルギーとゆうとビールくらいしか頭に浮かばないが、ああゆう人物に会うといい国かもしれないと思ってしまう。機会があれば寄ってみよう。

今晩はベルギービールでも飲もうか、ありがとうMr. バナ。

 

ランチにYOUR SONG

霜月というだけあって、急に寒くなった。

事務所を出て、指先の冷たさを感じながらランチにいつもの店に行った。

欅並木の紅葉がすすむ表参道から少し脇に入ったところにある日本茶の美味しい店。

 

日替わりの豆腐ハンバークセットをオーダーし、暖かいお茶をすすりしばし待つ。

BGMでエルトンジョンの「your song」ピアノのインストルメンタルが流れていた。

やっぱりいい曲だなあ、ちょっと内省的になる季節に心がほぐされる曲だ。

エルトンジョンの中でも一番好きだな。この曲は詩もいい。

僕の作った君の歌 〜

How wonderful life is while you are in the world.

 

「あまかおり」と名付けられた日本茶を買って、お店が並ぶ通称キャットストリートを歩くと、

クリスマスツリー発見!

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もうそんな季節になってしまったか、

もうすぐ街はイルミネーションだ。

 

 

 

 

多摩川ラン

すっかりおしゃれで立派な街になった二子多摩川から多摩川を渡り、河川敷が会場となっている等々力ハーフマランを走った。

11月にしては割と暖かく川沿いに吹く風が気持ちよかった。

前回9月の八ヶ岳ハーフマラソンはアップダウンの続く辛いコースだったが、ここはフラットな河川敷なので気が楽だった。

走り始めてGPS時計でペースを見ると自分の感覚よりだいぶ早い、今日は調子がいいのかなあなんて思い抑えて抑えて走った。

が、ゴールしたら???

タイムはGPS時計のそれよりだいぶ遅い。

なんのことはないぼくの時計が誤計測してた様だ・・・

そんなこともあるんだなとちょっと落胆し、参加賞のみかんを多摩川を眺めながらかじった。(ホントは走った後はトマトが一番うまいんだけど)

ランニングの会場から駐車場に戻る途中、等々力競技場のたくさんあるグランドの一つで少年ラグビーの試合をやっていた。 ちょっと見るとなかなかちゃんとやっている。

休日に老いも若きもスポーツ!これは平和の象徴だなと思い、帰宅後は近所の定食屋でビールに餃子。運動後のアルコールは廻る、いい休日になった。

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深夜食堂のバターライス

ドラマ「深夜食堂」を遅ればせながらネット配信で観た。(まったく便利になったもんだ)

日本で一番かっこいい俳優だと思う「小林薫」が居酒屋のマスター役だなんて、絶対面白いはずだと思っていだが、期待以上だった。観だすと止まらなくなってあっとゆうまに十数話分観てしまった。

 

もっと淡々とした内容なのかなあと思っていたが、一話完結(各回ごとのお題は全て料理の名前)しかも30分弱の時間の中に案外ドラマチックな仕立てになっている。

涙腺の弱くなった僕は何度か泣いた。

 

ヤクザやおかま、ストリッパーなどアングラ世界の人物を舞台系の役者さんたちが達者に演じてみせる。あがた森魚が出た時は彼だと分からなかった。ギターの流しの老人役で随分ギターのうまい役者さんだなあと思ったが。

 

小林薫はほとんど役作りをしてない素の感じだ。

状況劇場の看板役者だった彼は深夜食堂のある設定になっている新宿ゴールデン街のことは知り尽くしてると思うが、くさい味付けをせず、狂言回しに徹してる風。

 

出てくる料理は一度は食べたことがある家庭料理のものがほとんどだ。

松重豊演じる強おもてのヤクザが好きなタコ足のウインナーなど)

ただ赤い服を着た料理評論家(岩松了)がいつもオーダーする「バターライス」は食べたことがなかった。

それで昨日飲んで帰った後に冷蔵庫を覗くとバターがあったので、早速試してみた。

角切りにしたバターを熱いご飯に乗せ、しばし蒸らす、その後醤油を数滴垂らし箸で混ぜるだけ。

う〜ん・・・どーとゆうこともなく普通にうまかった。

劇中でも思い出の味とゆうだけで特別なものではないから、当たり前のことだけど。

 

 

 

両国でシェイクスピア

両国にあるシアターX(ギリシャ語読みでカイ)で劇団うずめ劇場の「アントニーとクレオパトラ」を観劇した。

ある程度史実に基づいた歴史ドラマなんだろうが、十分現代的でリアルに思えた。

主人公のアントニーは功なり名を遂げた人物だが、クレオパトラとの享楽的な生活にかまけてローマの統治者としての政務をなおざりにする。その間アントニーにとってはまだまだ若造であるライバルのシーザーは優秀な家臣にもめぐまれ着実に権力の基盤を整えていく。

祖国ローマの危機に際し一度は互いに手を結ぶ(アントニーがひと肌脱ぎローマの危機を救う)二人だが、最終的には決別、雌雄を決する戦いでアントニーは敗れ、クレオパトラとともにに死を選ぶ。

アリとキリギリスの様な話だが、主人公はアントニーとクレオパトラだ。

二人は他国のトップ同士としての立場もあり複雑にならざおえない関係ではあるが、最後まで互いへの愛を貫いて破滅へと至る。だがあえて合理的ではない選択によって、プライドを保ち豊かな人生をまっとうできたのではないか・・

またローマと敵対するポンペイウスがシーザーやアントニーを打ち取るチャンスがありながら名誉を重んじみすみす逃しててしまうエピソード(ポンペイウスはその後シーザーに滅ぼされる)もこのドラマのテーマを象徴していると思った。

3時間以上の長い公演だったが、多数の登場人物がそれぞれに魅力があり、退屈しなかった。中休みで一杯やれるのもよかった。

映像を使ったり、舞台の片付けをエンディングのクレオパトラ昇天の場面に重ねるなど、ハッとする演出もありいろいろ楽しめた。

初めて観るシェークスピア劇はちょっとエキセントリック、コミカルでアップテンポなモダンバージョンだったが、テーマは普遍的でかつ現代的だと思った。

こうゆう芝居を見ると「アレはどうゆう意味だったのか??」と数日考える。

が、明快にはわからないまま記憶の底に埋もれて行く。まあ今回もそうだろう。

 

次の電柱を過ぎたら

数年前から日常的にランニングをするようになった。

それまでも気が向いたら走りに行っていたが、ランニングの大会にちょこちょこ出るようになってからは、ある程度週に何回とか何キロとか大まかに決めて走っている。

が、これまで3度フルマラソンを完走して、一つの目標は達成した感がある。

それでも走るのは惰性なのか?とも思う。

でも外を走ると、空の色とか雲の形とか、景色とか空気感とかがその度ごとに違っていて、案外飽きないものだ。

往年のマラソンの名選手「君原健二」さんはランニング中苦しい時に「とりあえず次の電柱まで頑張ろう」と自分を叱咤していたそうだ。

一線を退いてからもランニングを続け、フルマラソンで一度もリタイヤしたことがない鉄人だ。2度ほど市民マラソン大会のゲストランナーで走る姿をお見かけしたが、現役中と変わらず修行僧のような厳しい表情で走っておられた。

ぼくはそんなに頑張れないけど、次の電柱を過ぎたら新たないい景色に出会うかもしれないと思って、もうしばらくランニング生活を続けようと思う。