それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

武道館で Sara Smile

江戸の名残を感じさせる「九段下」と言う名の駅から坂を少し登り、左に折れお堀を渡ると江戸城の田安門がある。門をくぐるとその先に「日本武道館」はある。

日本武道の発展のため東京五輪の年に作られ、現在でも柔道や剣道の大会が行われているが、どっちかとゆうと音楽コンサートの方で足を運んだ人のほうが多いだろう、僕もその一人だ。

建物の正面に建物に比べ控えめな大きさで武道館と書かれた赤い看板があった。

看板の字が武道から連想する豪快な書体ではなく割と品のある揮毫だったので、後で調べると創設者の正力松太郎氏の手によるものらしい。

正力氏にはビートルズがここで公演すると聞き、「けしからん!」と怒ったとゆうエピソードが残っているが、今や内外ミュージシャンの聖地でもある。

昨日は「ホール&オーツ」のコンサートに出かけた。

80年代にヒット曲を連発した懐かしい男性デュオグループで、僕も学生時代にはよく聴いていた。当時の人気番組「ベストヒットUSA」の常連でもあった。R&Bテイストのダンサブルでポップな曲が多い。

武道館には僕と同年代らしき30年前の若者たちが大勢来ていた。

背が高くハンサムでいかにもモテ男だったダリル・ホールはすっかり貫禄がつき、かなり目立つオヤジになっていた。昔ほどの高音はでないが、前にも増してツボを押さえた聴かせるボーカルで観客を魅了した。一方ジョン・オーツの方は変わらぬ風貌で飄々といい感じでギターを弾きコーラス時のファルセットボイスが魅力的で印象に残った。

この二人同じ大学時代からのコンビらしくステージでも仲がいいのが伝わってくる。オレがオレがタイプでちょっとエキセントリックなダリルといかにも温厚だがイザとなったら頼れる感じのジョン(小さいが大学時代はレスリング部でも活躍したらしい)との相性がとても良さそうで、永くコンビを続けられている理由もわかる気がした。

ほとんどの曲で手拍子がとれ、ディスコ全盛時に踊った曲に乗り踊る観客も多かった。アリーナは当然総立ち、2階席の僕もアンコール曲ではレッツダンス!

久しぶりに踊る観客たちの体調に配慮してか(笑)短めのコンサートだったが、十分楽しませてくれた。懐かしい曲をたくさん聴けたが、ダリルの実際の恋人だったサラに語りかけるように唄うバラード「Sara Smile」にはグッときた。

" Sara smile , won't you smile a while for me  "