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それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

NHK ”虞美人草”殺人事件 これはアタリだった

NHKの再放送で夏目漱石の「虞美人草」を深読みする番組があった。

 

虞美人草は東大を退職した漱石朝日新聞に連載した初めての作品で、主人公の女性「藤尾」が謎の死をとげて終わる小説だ。(僕は読んでませんが)

その謎を漱石ゆかりの日本旅館で読書会みたいなノリで読み解く企画で、出演者は島田雅彦漱石の文学論の新書も書いている)、斎藤環(オタクやヤンキーの考察の本で売れた精神科医)、岩井志麻子(夫の他複数の愛人がいることを公言しいている元気なおばちゃん小説家、名前も岩下志麻のパクリだし面白いけどなんでこの人出てるの?)そのほか知らない人数名。

 

この知らない人の中に「小倉千加子」がいて、この人の深読みにとても感心した。

ヒロインの「藤尾」とゆう名前に込められた意味に始まって、重要な登場人物の一人がロセッティ(イギリスの詩人・画家)の詩集を持っていた点に注目し、この藤尾を裏切ることになる人物に漱石自身が投影されていること(漱石はロセッティの属していたラファエル前派に影響を受けているとされている)、さらにラファエロ前派の絵画の最高傑作と言われているミレイの「オフィーリア」(これは僕も見たことがあるがまさに傑作)への連想から主人公の死を暗示していると持論を展開した。

これには「そろそろお酒でも欲しいですね」なんて言って自身満々で臨んでいた島田雅彦も「お、やるな・・」てな顔を見せたとこも面白かった。(島田雅彦ってスタンスは好きで本もいくらか読んでるけどいつもイマイチ感がある、まあそこも愛嬌で芥川賞をナゼかとれなかった作家と言われるだけのことはある)

 

この番組中小倉千加子おそるべしの感があり、早速調べたらジェンダー論で結構有名な方らしく、「松田聖子論」などの著書もあった。とりあえずこの本は読んでみようと思う。

NHKならではの企画で楽しめた。昔「教育放送」でやってた系のものをエンターテイメント化した感じだった。

それにしても本は深読みするべしだな〜。