カバと思えば
僕は生来温厚なので、滅多なことでは怒らないが、人間が過剰な東京では、電車の中や路上の人混みで無神経な輩に出くわすことも多く、ムカつくこともたまにある。
ちょっと前までは大きな声を出し小競り合いになる様な無様なこともあった。そんなことをしてもますます気分が悪くなるばかりだ。
「怒らない方法」については仏教関係の本でよく述べらている。
いわく、人間は自我に囚われるゆえに、怒りや、悲しみなどの負の感情をもつ。したがって修行により無我の境地にいたれば苦しみから解放される。
なるほど〜と思い、僕も毎朝座禅を組み修行をしている。
その甲斐もあって近頃は怒ることも少なくなった・・・
な〜んてことはやはりない。
ちょっとやそっとの修行の真似事で悟りの境地に近づけるなら誰も苦労しない。
で、一つ簡単でいい方法を見つけた。
人が気にくわないと思うのは90パーセント以上人に対して起きる感情だ。
だとすれば、例えば道で3人も4人も並んで歩いて通行の邪魔になるやつらに会った時には、あれはカバの仲間たちが移動していると思えばいいのだ。
電車のドアの前で携帯に夢中になってる大男が突っ立っていたら、それは山の木(唐変木あたりか)が生えていると思えばいいのだ。
カバや木なら怒ってもしょうがない!
そう思う様にしてすれば、少しは心おだやかに都心の生活をすごせる様になる気がする。
ならば大都会東京も自然の木や石や野生の動物だらけの地になるが、なるほどコンクリートジャングルとはよく言ったものだ。