それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

ビバ!北九州マラソン

ぼくの出身地で開催された「北九州マラソン」に参加した。

市制50周年を記念して3年前に開催されとても好評で、今年3回目の開催となったそうだ。

スタート前の来賓挨拶で、商工会議所のおエライさんが「3年続いたら100年続きます!」と全く根拠のない話をして受けていた。さすがこの前向きないい加減さが北九っぽくていいと思った。

マラソンのコース設定は北九州市の来し方を観覧できるような設定になっている。

北九の子供ならほぼ100パーセント遠足の思い出のある「到津動物園」に始まり、北九のアイコン的な文化財「東田第一号高炉」、武士の商法みたいでいまいち愛想がないテーマパーク「スペースワールド」、海辺の景色が叙情的でレトロな門司赤煉瓦プレイス(元サッポロビール九州工場)などなどを眺めながら走った。

北九州市は明治34年官営八幡製鐵所の設立が発展の礎となった街だ。八幡製鐵所新日鉄を経て新日鉄住金になった今でも製鐵所の開業の日には「起業祭」を行い、市をあげて祝っている。

僕はこれまで、市の中心の平でいい場所を工場群が占め、平野を囲む山間部の傾斜地に家々が立ち並ぶ街のあり様をあまり人間的じゃない、と批判的に思っていた。(子供の頃には公害問題もあったし)だが今回街を実際走り、今昔の産業施設群を目の当たりにし、こうゆう産業があって故郷である北九州の地はこれまで発展して来たんだなあと、当たり前のことを改めて実感した。

沿道には多くの北九州の人たちが応援していた。特に子供たちの精一杯の応援の声を聞くとしんどい時も思わず笑顔になる。お菓子やみかんなどを差し出している人もいた。中間点過ぎで小学校低学年くらいの女の子が二人でのど飴を出していたので、「ありがとうね」と言って手に取った。走ってる途中では食べなかったけどしばらく記念にとっておこうと思う。

37キロ地点では小倉牛の焼肉がエイドで供されていた、マラソン中に焼肉はやりすぎじゃないかと思うが、これも北九の直球すぎるサービス精神か、笑。(エイドは他には地元の「栗饅頭」や「くろがね羊羹」など、食べやすいバナナがあちこちにあり助かった)

フィニッシュは屋根を吊るケーブルタワーが帆船を連想させる「西日本総合展示場」前だった。ゴールすると地元出身の松本零士デザインの記念メダルとメロンパン他が渡された。

北九州らしさをカラダで感じた42.195キロになった。

 

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