新印象派展 2015
先日、上野の都立美術館で開催されている新印象派展に出かけた。
昨年改装オープンした建物はこげ茶色の壁が上野の森に溶け込んでいる。エントランスは地下一階にあり、地中にもぐっていく感覚がなんとなく落ちつく。
新印象派とゆう区分があるとは知らなかった。
色彩・視覚を科学的に分析し、点描による描き方を追求した一派のようだ。
点描で描かれた色は離れて見ると視覚的にバイブレーションを起こすらしい。(美しき誤解か)
新印象派の創始者といわれるスーラは若くして亡くなっているので、残された作品は少ない。今回も代表作「グランドジャッド島の日曜日の午後」は本物は来てなく、その習作が数点あった。
下図は本作で、配置や色彩が緻密に計算され尽くされた大作。自然の風景なのにどこか不穏な雰囲気を醸しだしている、本物を見てみたいと思った。
展覧会では新しい発見がなにかしらある。今回はアジール・ロジェとゆう画家の作品に惹かれた。
ななり細かい点描だが、色をあまり使わず、濃淡もあまりないなくフラットな絵。現代的でポップだった。
そのほか新印象派を継承・発展させたしたシニヤック(お上手です)ピサロ(なごむ)、マチス(今回一点だけ)などの作品を楽しんだ。
同じ光の表現をモチーフにしていても、印象派が自然を礼賛する「情」の絵だとすると、新印象派は絵画表現を追求する「知」の絵だと思った。