あれはテレサテンだった!
5年ほど前に上海に行った。
日本贔屓をよそおう偽大学教授にガラクタの絵を買わされた苦笑いの思い出もある旅行だったが、ひとつ疑問が残っていた。
あさ公園を散歩すると、「北国の春」のカラオケがラジカセから流れていた。
そしてそこで曲に合わせて年配の人達が踊っていた。
と不思議に思ってしばし眺めていた。そしてわからないまま今にいたった。(そんなことも忘れていたけど)
で、こないだテレビでテレサテンの特集を観た。
生誕60年とのこと。
天性のつややかな声で歌う懐かしい曲が聴けた。(なぜか「8時だよ全員集合」の番組で歌う場面が多かったが)
彼女は母国台湾では日本以上の国民的スターだったのはよく知られているが、香港そして中国でも相当の人気があったとのこと。
当時、開放政策前の中国ではテレサの歌は公式には禁止されていたが、実際にはかなり多くのファンがいて彼女の歌を聞いていたらしい。
また台湾では日本の歌が人気があるらしく、テレサはカバー曲を何曲も出している。
グッドマイラブ(アンルイス)、かわいいベイビー(中尾ミエ)etc。
そのなかに北国の春もあり、かなりヒットしたらしい。それが中国でも人気になったんだろう。
そうだったのか。上海の公園での謎が5年ぶりに解けた。あれはテレサテンだったんだ、スッキリ!
あのいかにも叙情的で日本的な歌が、他国(台湾)から来た歌姫に歌われ、大陸(中国)で愛されるなんて、文化ってそうして伝わるんだって妙に納得した。