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それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

その時名将の考えていたこと

ラグビートップリーグの決勝は名勝負だった。

3連覇のかかる熟練のパナソニック対真っ向勝負の東芝の対決。

試合はシーソーゲームになり、リードされていた東芝がラストワンプレーで起死回生のトライをあげた。これで1点差、トライ後のコンバージョンキックが決まれば逆転でノーサイドとなる。

難しい角度からのキックを秩父宮の満員観客が静かに見つめる、テレビの前の僕も息を詰めた。結果は、惜しくもゴール左にわずかに外れた、喜びをあらわにするパナの選手たちとがっくりと肩を落とす東芝の選手達。

パナのバーンズ選手がゴールを外した東芝のステイン選手の肩を叩き慰めているシーンが印象的だった。

試合後の取材でパナの監督のディーンズ氏(国際的にも評価の高いヘッドコーチ)が勝負のかかるゴールキックの時に何を考えていたか?と聞かれて「今シーズンでパナを離れるJPピーターセン選手のことを考えていた」と答えた記事を目にした。

JPは南アフリカのバックスの選手で、W杯の日本との対戦で日本の最後の逆転トライの時にゴールに飛び込んだヘスケスを阻止すべく体を当てていった選手だ。W杯後今シーズンのトップリーグで目覚ましい活躍をしてきたが、来シーズンからヨーロッパのチームでプレーすることが決まっている。

JPはパナで今季で3シーズン目だった。これまでパナの連覇に大きな貢献をしてきた彼の最後の試合で負けてしまうのは、監督として気の毒な気がしていたらしいのだ。

もっとも成績で評価される監督が、勝負のかかったこの場面で、相手がゴールを外すのを念ずるでもなく、もしくは冷静に激戦を振り返るでもなく、選手の気落ちを慮っていたなんて・・いい監督だなあと思った。

ディーンズ氏は時期日本代表の監督候補一番手と言われ実際オファーもされたが、日本協会にビジョンが見えないとの理由で断ったと聞く、残念!