それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

茶碗とモダンアート2

静嘉堂文庫美術館をあとにし蕎麦屋で軽く一杯やり、本日2軒目の美術館に向かった。

横浜美術館の最寄り駅みなとみらい駅で降り外に出ると、心なしか潮の香りがした。

横浜港にほど近いこの美術館は周囲の景観も開放的で、気分爽快になる。

午後の部は日本モダンアート界の旗手・村上隆の個人コレクション展に行った。

美術コレクターのコレクション展はたまにあるが、アーティストの個人コレクション展でしかもこれだけの大規模な企画展は珍しいんじゃなかろうか?

コレクションのジャンルは幅広く、縄文土器からモダンアートまで古今東西の村上氏の興味に引っかかったものがゴチャマンと展示してあった。

氏は日本画出身だが、なるほど日本の美術工芸もかなりものを集めていて、一休宗純の書まであったのはちょっと驚きだった。(それが結構良かった)

現代ものでは奈良美智の作品も数十点あり、昔のフォーク音楽の流れる小部屋でのナラミチの展示物が人気を博していた。ナラミチは僕も好きなので、しばしその部屋を覗きこみ俺の部屋もこんなだと風にしたいなぁと思った。

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 キャラクターをアートに昇華?させた村上氏らしく総じて言うと人物や擬人的なものを表現したものが多く、そっちに基本的な興味がある人なんだろう。

しかし今やビックな稼ぎがあるとはいえ、こんだけコレクションするには相当お金もかかるはずで(しまうとこにも苦労するやろうし)、美術全般に対する好奇心や情熱も相当ビックなんだろう!

画家っていうと自分を中心としてわりと狭い範囲の世界にしか興味しかないようなイメージもあるけど、この人は全く違うようだ。

今回の展示はこれは何を表現しているんだろう?などと考えずにこれって面白いね、くらいに気軽に見ると良いと思った。

今日は午前中変わった紋様の国宝の茶碗を午後は雑多なアレコレを見たが、改めて美術表現の多様さと面白さを味わったハシゴ鑑賞だった。