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それも愛

性懲りもない日々をつらつらと

「マチネの終わりに」一気読み

作者の平野啓一郎氏の本は初めて読んだ。

三島由紀夫の再来」と言われ、華々しいデビューをした氏の作品は難しい類のものじゃないかと勝手に想像してこれまで手を出さなかった。

「マチネの終わりに」は毎日新聞に連載された大人の恋愛小説だとゆうので、それなら読みやすいだろうと読み始めた。

 

確かに大筋は40代の男女の恋愛小説(大人ゆえの切ない悲恋)だけど、運命や国際的な社会情勢、戦争や歴史とか生と死とか重層的なテーマが散りばめられて、そこに作者の考え方が提示されていて、なるほどと思う部分も多々あった。

僕は平野氏が解説をしたピアノのグレン・グールドのCDを持っているが、音楽のほかにも絵画展のキュレーターをするなど氏は芸術に造形が深い。そうゆう基本的な教養が作品を豊かなものにしてる。

 

新聞に連載しただけあって、ストーリー展開も次はどうなるんだろうと期待させるもので、一気に読み終えた。主人公のキャラもいいが彼が会ってすぐに心を奪われてしまうヒロインが特別魅力的な人物像に描かれている。美貌にめぐまれ知性も人格も申し分ないが順調な人生を送るわけではない、思わぬ巡り合わせで人生は左右される・・・

 

主人公は、クラシックギターの有名な演奏者との設定で、ギターの演目がいくつも出てくる。たまたま最近若いクラシックギターの演奏者と知り合いになったので、この本を読んでなかったら今度贈呈しようと思う。

そして作品に出てくる曲の中でこれはと思う1曲を演奏してもらうのも楽しいだろう。