次の電柱を過ぎたら
数年前から日常的にランニングをするようになった。
それまでも気が向いたら走りに行っていたが、ランニングの大会にちょこちょこ出るようになってからは、ある程度週に何回とか何キロとか大まかに決めて走っている。
が、これまで3度フルマラソンを完走して、一つの目標は達成した感がある。
それでも走るのは惰性なのか?とも思う。
でも外を走ると、空の色とか雲の形とか、景色とか空気感とかがその度ごとに違っていて、案外飽きないものだ。
往年のマラソンの名選手「君原健二」さんはランニング中苦しい時に「とりあえず次の電柱まで頑張ろう」と自分を叱咤していたそうだ。
一線を退いてからもランニングを続け、フルマラソンで一度もリタイヤしたことがない鉄人だ。2度ほど市民マラソン大会のゲストランナーで走る姿をお見かけしたが、現役中と変わらず修行僧のような厳しい表情で走っておられた。
ぼくはそんなに頑張れないけど、次の電柱を過ぎたら新たないい景色に出会うかもしれないと思って、もうしばらくランニング生活を続けようと思う。